●過敏性腸症候群:ゆとりで治す?クスリで治す? 即効薬に反響続々
[毎日新聞 2004年5月10日(月)]
通勤中や会議の最中などに突然、腹痛や便意を催してトイレに駆け込む
「過敏性大腸症候群」(過敏性腸症候群)と呼ばれる症状に苦しむ人が増えている。
ストレス社会を反映した現代病とも言われており、 突然の下痢を止める即効薬も登場した。【清水優子】
「最近は腹痛を訴える患者さんの約7割が同症候群です」。
こう話すのはNTT東日本関東病院(東京都品川区)の消化器内科部長、 桜井幸弘さん(58)。
30代以下の会社員や学生らに多く、自宅で排便を済ませて出勤しても、 電車の発車直後や会議中などに便意に襲われ、 逆に夜や休日など精神的にリラックスした時に症状が治まるのが特徴だ。
同症候群は腸をコントロールする神経がストレスなどの刺激を受けた結果、 腸が異常収縮して起きる。
男性に多いのが下痢型。女性は便秘型だが、便秘と下痢を繰り返す人も多い。
腹部の膨満感や吐き気、おなら、頭痛などが主な症状だ。
原因は仕事のストレスや過労、睡眠不足が考えられるが、 不規則な食事や排便など生活習慣が関係しているケースもある。
神経がこまやかでまじめなどストレスを感じやすい人に多いという。
桜井さんは対策として「例えば30分早く起きて、 食後にゆっくり休んだり、電車内でも『トイレはどこにでもある』と言い聞かせるなど、 精神的に余裕をもつことが大切」とアドバイス。
また、冷たい食べ物や過度なアルコールなどは避け、食物繊維を多く含む野菜や果物、乳酸菌などを取って腸の働きをスムーズにするよう心がける。
また、大腸がんやかいよう性大腸炎などの可能性もあるので、 検便を受けるとさらに安心だ。
過敏性大腸症候群の増加を受け、ライオン(同墨田区)は昨年12月、「突然の下痢」に対応した錠剤「ストッパ下痢止め」を発売した。
通勤や会議、運転、試験など水が飲みにくい状況で発症しやすいことに着目し、 だ液のみで飲めるようにしたのが特長。
生薬から抽出した「ロートエキス」が腸のコントロール神経に作用して収縮を正常化し、 下痢を止めるという。
3月まで首都圏の駅のトイレ約150カ所や電車内などにポスターを張ってPRした。
同社薬品事業本部の主任部員、川島元樹さん(41)は 「利用者の中には通勤途中の全駅のトイレの位置を把握している男性もいて悩みは切実。20〜40代の利用が中心だが中学生もいる」と予想外の反響に驚いている。
[毎日新聞
2004年5月10日(月)]
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参考図書:
「過敏性腸症候群はここまで治る」
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